漂流博士

仕事は仕事、人生は違うところにある。

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英文契約書翻訳との戦いを終えて

ある企業の英文契約書翻訳のために数日間閉じこもっていたが、先ほど提出。契約書翻訳は原文との睨み合い、まさに勝負である。例えば、こんなの、

The Franchisee declares and acknowledges that The Company and/or any of its agents and/or representatives and/or anyone on its behalf have provided no declaration whatsoever, neither verbally not in writing, concerning the sales, incomes, revenues and/or economic potential with regard to the operation of The Branch;

"declares and acknowledges"とクドクドの繰り返しで始まり、"The Company"と中学生でも分かる簡単な単語で油断させておきながら、and/orで右に左にかく乱し、ようやく";"にたどり着いて、ふ~っと一息つきながらその長~い一文を振り返ったところで「結局何なんだ?」とまた"The Franchisee"に戻ってかき回されて、そんな作業でビッチリ15pのワード文書と格闘すると、一戦交えたような空気が頭からつま先までド~ッと押し寄せる。

普段手がけている多くのコマーシャル文や一般的な英文は、読んでいくうちに文が自分の中に入り込んできて、いい文だと自分が文にも入り込んで行き、時には英文から私を見るくらいの原文と私との位置関係の大逆転さえ生じる。そうなれば訳者としてはしめたもので、原文も訳文も自分の言葉になって、翻訳は言葉を生み出す作業となり、楽しくウキウキとしているうちにあっという間に時間が過ぎる。

一方、契約書はどれだけ読んでも、その活字と私の距離が全く変わらずに、目の前にジッとしたまま動かずに、乾いた攻撃的な単語と文で、これでもか、これでもか、と攻めてくる。その攻撃に耐えながら、その乾いた英文を乾いた日本語に変換させてその攻撃性を弱めるのが精一杯。原文はずっとあっちのままで、私もずっとこっちのまま、翻訳が終わってもどうもまだ戦いが終わってないような、そんな思いをさせるのだから私は完敗である。

こんなところで英文契約書翻訳敗北宣言をしたところでしょうがないのだが、業務としては終了したのに、一戦を終えて振り返ると結局原文に手玉に取られたような悔しさが消えなくて、つい。
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