漂流博士

仕事は仕事、人生は違うところにある。

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紛争時のテルアビブ

パレスチナの旗を振った攻撃反対デモが自宅のすぐ近くであったので散歩気分で見に行った。参加者は大半がアラブ系のイスラエル人で、イスラエルの国旗も掲げられていたが、私には人生初めて目にした赤旗が何よりも衝撃だった。よく見ると国会議員も共産党系だ。そのデモの人数三分の一以下位の、デモへの反対デモ(何ともややこしい)がわずか100メートルくらいのところで行われていて、イスラエルの国旗を振った若者が攻撃を支持するスローガンを唱えて熱いムードを漂わせていた。そっちの反対デモは、参加者の格好、スローガンのリズムなど、サッカーの試合のようなムードだ。よく聞けばサッカーの試合が中止になったとのことで、そのままこっちに流れてきたのではないかという位スタジアムの雰囲気が一杯だった。男ばかりのその数百人からなる反対デモを治安当局が厳重に警備するその目の前を、赤旗の集団が通過するという、イスラエルでは初めて目にする不思議な光景にも遭遇して、こんなことがテルアビブでもあるのだということを驚愕と共に目撃した。
このデモは、攻撃の反対と賛成を支持する行為というよりも、日ごろ鬱憤が溜まっているアラブ系イスラエル人と、サッカー好き右派系の自己表現、という説明の方がしっくりくるように私には見えた。

デモの声が耳に残ったまま、娘の誕生パーティーの品を買いに自転車で街中を出かけた。夜の土曜日は週の始まりでもありかなりにぎやかなムードがテルアビブには広がる。自転車をこいでいると「寿司処」というイスラエルでは初めて目にするのぼりを目にした瞬間、直前に飛び込んだガザ地上戦開始の言葉が再び頭を飛び交って、あまりにあっけらかんとした「寿司処」の響きと地上戦に向かった兵士の映像という何ともいえないミスマッチに目の前がくらんだ。

私が高校生の頃に湾岸戦争が勃発し、初めて目にする中継される戦争を見て、現場から中継する特派員、ジャーナリストという職にあこがれたのだが、それから20年近くが経過し、車で一時間半位の場所にロケット弾がどんどん着弾し、すぐ隣では多数の死者が出るほどの紛争が行われているというこの地に立って、果たして現場とは一体なんだろうかと全く分からなくなった。今回のガザ紛争にはメディアが一切入れず、中継は全てイスラエル側のガザ境界付近に限られていることもあり、なおさら現場があいまいな紛争だ。地上戦が始まると、これまでほぼ通常放送だったテレビも現場中継特集に切り替えたものの、情報管制がひかれるので情報そのものは入ってこないこともあり、負傷者数や犠牲者数でさえなかなか更新されず、地上戦の行われているガザでは一体何が起こっているのかはよく分からない。

新聞も同じくかなり限界ある情報の中からの報道だけれども、ひとまず一面。

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昨夜数万人規模の予備役召集が出されたので、何度か電話していた友人達もおそらく召集されている。電話した頃は、まあ召集はないだろう、という気分だったので気楽に電話ができたが、確実に召集されていることが分かるとあえて電話などすることは彼らにとって非常に迷惑な行為であることに気づいた。それならただこの状況が早く終わることを願って、「うちに飯食べににくるか?」と気楽に電話する日を待つことにしたい。
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