漂流博士

仕事は仕事、人生は違うところにある。

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訃報:中川牧三氏死去

今朝は朝から少し落ち込んだ。指揮者であり、声楽者でもあり、何より戦前1930年代にヨーロッパへ留学し、イタリアオペラを日本へ紹介、定着させた中川牧三氏が亡くなられた記事を目にした。(参照)

中川氏の実績や略歴は日本イタリア協会の説明が詳しい(参照)

音楽家でもなく、イタリアとも縁のない私などがその偉大な中川氏とは一度だけであったがお会いすることがあった。それだけで大きな経験、とその時以来ずっと大切にしている思い出だ。昨年夏にイスラエルテレビの特集番組「The next world」の取材班が来日取材をした際、中川氏にインタビューをするために大阪の自宅にうかがった(参照)。私は当初から緊張していたが、実際にお会いしてさらにその度合いは高まった。目の前にいるその方が、若くしてヨーロッパに渡り(1930年代!)、帰国後は第二次大戦へ出兵し、上海ではユダヤ人難民に人道支援の手を差し伸べたのか、と30数年しか生きていない私にとって想像すらできない氏が生きてきた「100年の歴史」を考えると自然と背筋がピーンと伸びるような、人生というそのものに敬意を表さなければならない、敬意を表したい、そんな思いでいっぱいになった。ほんの2時間でありながら感じることのできたその「100年の歴史」、そして手を握った時の暖かで滑らかな優しさは、これからの私の人生の宝の一つになるだろう。

漂流博士では何度か「死」に遭遇してコメントを残してきたが(参照:佐藤真監督先代佐渡ヶ嶽親方
イスラエルでの恩師
)、中川氏の死は、生きてきた100年以上の歴史さえも息を引き取ってしまうような、個人の死を超えた死、そんな重さをはじめて感じている。謹んでお悔やみ申し上げます。

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