漂流博士

仕事は仕事、人生は違うところにある。

  

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博士が就職できないという問題について(その3)

博士号取得者が就職できない、ということの問題を上げるとすれば、その一つに研究ポストが高齢者というか、以前の制度で就いた人たちが占領しているため受け入れる器と道筋が停滞していることだと思います(研究費の配分/確保という問題もありますが、ここではポストの流動化に絞りたいと思います)。研究職がもっと流動的になれば、博士号取得者への就職の機会が増えるのではないか、というのが私の希望的な見解です。

かつてのように一度就職してしまえば常勤という状況から、現在はずいぶんと評価主義に改善されていると思いますが、研究職ポストが流動化して博士号取得者が就職の機会を得るためには評価主義は必須だと思います。一方、いくつかの段階を経てようやく常勤に就くという評価主義に基づく制度が整えば、必然的に研究職の任期付が増えると思います。任期中に研究成果を上げて、また次のポストにステップアップするような、そんな評価主義になれば研究ポストはもっと流動化して活性化するのではないでしょうか。評価主義と任期付は海外の研究ポストでもスタンダードだと思いますし、任期付を点々とすることはある程度この世界では常識であってこれからも増えていくような気がします。

ですから、任期付を点々とするということは「問題」だとは思いません。むしろ、博士号取得者の就職が即常勤への就職になると、また滞った状況に逆戻りし、評価主義からも逆行し、ポストは開かれないままで博士号取得者が就職できないという問題は何ら変わらないと思います。

私は任期付という職にもまだ就いたことがないので、それがどれだけ不安定で不安であるのかは分かりません。少なくとも家族を抱えながら任期付についても一定の給与、社会保障の制度は確保すべきと思うのですが、どれだけ不安定なのでしょうか。私はアカデミック全体が流動化してさらに活性化するには、任期付が充実することだと思うのですが、それは現実を知らなすぎる空論でしょうか。成果を上げる研究もできて、さらに安心して生活できる、そんな任期付の研究職が増えることを期待したいと思うのですが、楽観過ぎるでしょうか。

ここでもう一度博士号取得者の視点に戻れば、院生倍増計画の渦中にいた学生自身が、博士号取得しても相変わらず日本国内での就職は厳しい、そして今後評価主義になっていく、ということはある程度認識していたのだと思います。壮絶な評価主義の競争社会に飛び込まなければならない、研究で食うのはつらい、あっても非常勤くらい、ということは博士号取得以前から分かっていたことであるため、今になってそうした制度を批判することはできないと思います。

何も国策で頼まれて博士になろうと思ったのではなく、研究者になろうと思って個人の自由意志に基づいて博士号を取得しているのだから、今ある制度を最大限に活かして研究者になる道を見つけなければならないと思います。博士号取得者本人には辛いですが、将来的な日本の文系の大学及び研究機関の充実化と活性化を考えれば、いい転換期なのかもしれないとも思っています。

以上が、文系の視点から見た博士号取得者が就職できないという問題についての私の考えです。


そうした現状を認識しつつ、最低限の資格として博士号を取得してまだ研究で職を得ていない私は、まず評価されるような研究成果をもっと発表しつつ、家族を支えるものとして安心して生活できる経済状況を維持する、という日々を送っています。

その両輪がバランスよく進むことはまだなく、7月以降は経済的に安心できる仕事を確保することに重点がいき、研究は進められていません。今抱えている一番大きな仕事が今月末で終わるので、9月以降涼しくなる頃に研究が再開できることを楽しみにする日々です。任期付につくまでは、まずはこのペースを維持することが基本的な目標になりそうです。

「漂流博士」は、そうした不安定な状況でどこにいくのか分からない、という不安を表すというよりも、研究で生活していくためには任期付を点々とし、それでも矛先を見失わずに前進していくしかないのであって、それはこれから研究者になろうとする者に求められている目標でもあると思い、希望を込めて付けたタイトルです。

ですので、日々をつらつら綴る、というよりも、一つの目標を軸として、また書くという訓練として書き続けていきたいと思います。

いつもこのブログを読んでくださる方、どうもありがとうございます。就職したら漂流終わり、ということではなく、今の時代に研究職を目指す限り様々な多様性と目標が求められるので、安住せず次を目指す、という希望を持って書きたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

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週末に見た古希野球はかなりの衝撃を受けました。

全国古希野球大会

と聞いて、何を想像しますか?その衝撃の出会いについては次回へ。
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