漂流博士

仕事は仕事、人生は違うところにある。

  

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漂流歯かせ

左下奥から二番目と三番目の歯。口を開いた時に治療されるこの場所のこの感触、もう何度目だろうか?

もう10年以上前に一度型を取って銀を詰めたのに、その隙間から虫歯になった。手がシワシワの爺さんが、「なんだ今畜生」と力任せにグイグイとその銀を取ったのがこの奥歯君たちの壮絶な人生の始まりだった。

イスラエル留学中、そこの詰め物が取れたので「つけてください」と、とホコリまみれの建物に足を運ぶと「うわっはっは、こんなもの持ってきたのか。こんなんただのプラスチックじゃ!」と手のひらに乗っていたその詰め物をポーンと上空に飛ばしてあっけなく消えた。

で、そこでつめなおした銀が一年もたたないうちにまた取れた。「あそこは腕がいいぞ」と新しい歯医者を紹介してもらってバスで向かった。

そこはロシア系出身の医者が経営する歯医者。今やイスラエル人の5人に一人が旧ソ連出身なのでおどろくことではないが、彼らは日本から来た、と言うとかなり食いついてくる。

ロシア語訛りのヘブライ語で、奥歯の治療で口が開きっぱなしの私に向かって「日本じゃ何食べてるんだ?」「みんな金持ちなんだろ」とお構い無しに質問攻撃をしてきた。私はサービスだと思って精一杯の努力で対応した。途中で目の前に「FUJI」と書かれた薬剤を見せて「これは日本製、こいつが頑丈で一番いいんだよ、高いんだけどさ」と教えてくれた。きっと、私のサービスと努力へのお返しだったのかもしれない。

この二本の歯だけが経験積んだな~とさいたま市の歯医者で口を開きながらぼ~っと思い出していた。2007年7月5日。
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